フリードリヒ・シュレーダー=ゾンネンシュターン
ハンス・ベルメール×ウニカ・チュルン
「象徴の幻視とイマージュの遊泳者」
フリードリヒ・シュレーダー=ゾンネンシュターン
2016年1月25日(月)〜2月6日(土)
展示室A&B 入場料1,000円
この度、ヴァニラ画廊では3名の20世紀シュルレアリストを紹介いたします。
展示室Aではフリードリッヒ・シュレッダー=ゾンネンシュターンの大判リトグラフを中心に、氏の代表作の展示を行います。
精神病院の入退院を幾度も繰り返し、40歳を過ぎて筆を執ったゾンネンシュターン。狂人とまで称される彼の眼に映る極彩色の現実は、観る者の概念を大いに覆す魔術的な力を持ち、不気味さに満ちた深い森へと意識を導きます。
また展示室Bではハンス・ベルメールと、氏のモデルであり恋人であったウニカ・チュルンに焦点を当てます。ベルメール作品はロートレアモン伯爵の『ポエジー』挿画を、ウニカはアナグラム詩集『神託』を中心とした「詩」に纏わる作品を展示し、それぞれのイマージュが絡みあい、ときに閃光を発する光景を浮かび上がらせます。
交錯する現実と幻の中で、彼らは何を見つめていたのでしょうか。そして私たちに何を気づかせ、残したのでしょうか。3名の作品を通して見えてくる啓示を是非ご覧下さい。
ハンス・ベルメール |
ウニカ・チュルン |
リトアニア生まれ。
41歳の時、ノイシュタット精神病院に収容されたときに知り合った狂人画家の影響で絵を描き始める。
1940年代後半より色鉛筆による作品が数百点描かれるようになり、名前を「ゾンネンシュターン(ドイツ語で「太陽と月」の意)に統一するようになる。自らを「月の精の画家」と称した。
ドイツ国 カトヴィッツ(現ポーランド領カトヴィツェ)生まれ。
絵画、写真、人形、グラフィックと、ベルメールの斬新な作品は、ブルトンはじめシュルレアリストに絶賛される。
日本においては澁澤龍彦がベルメールの球体関節人形を紹介し、美術のみならず身体表現のジャンルにおいても多大な影響を与えた。
ドイツ ベルリン生まれ。
1953年に14歳年上のハンス・ベルメールに出会う。パートナーとして、また作品のモデルとしてベルメールに多大な影響を与える。
ベルメールに導かれアナグラム詩と自動動画の創作を行った。