薄花少女【私家版】第⑤巻の出版を記念して、漫画家三浦靖冬原画展を開催いたします。
三浦靖冬は、これまで水彩による温かみのある色合いやペンによる精妙な筆致で、愛らしくも儚い少女たちを描き、胸に迫る激しいペーソス、ノスタルジックな哀しみを孕んだ重厚なストーリーを展開し、唯一無二の独自の世界を描いてきました。
そして『薄花少女』ではさらに新たな世界観を構築、八〇歳にして少女の姿になった“ハッカばあや”と家政婦としてお世話をしていた“ぼっちゃま” 史 の感情豊かで穏やかな暮らしは、現在でも多くの人々の心を魅了しています。
本展は『薄花少女』を中心に、過去作品を含めて、これまで描かれてきたカラー原稿・モノクロ原稿200点以上を一挙に展示いたします。
また、原画の中からセレクトした作品のプリント販売も行います。繊細で柔らかな原画をお楽しみいただける貴重な機会です。
【三浦靖冬プロフィール】
昭和49年大阪府豊中市生まれ。中学校の美術教員を経て、平成12年『とおくしづかなうみのいろ』(ワニマガジン社)で漫画家として商業誌デビュー。その後、『とわにみるゆめ。』(ワニマガジン社)『えんじがかり』(秋田書店)『薄花少女』(小学館)等、少女と背景を細やかに描きこんだ作品を発表し続け現在に至る。