パゾリーニ詩集発刊記念特別展示
■パゾリーニ・オマージュ【ピエル・パオロ・パゾリーニに捧ぐ】
■3月7日(月)〜3月19日(土) 入場料500円
■3月12日に予定しておりました特別トークイベント■
「パゾリーニ・詩と真実」は地震の影響で開催を見送らせて頂きます。ご了承ください。
※その代わりに、3月13日《日》12時~17時も通常営業を致します。
稲垣征次・宇野亜喜良・奥津直道・加瀬世市・かふお・カネオヤサチコ・キジメッカ・熊谷蘭治・田亀源五郎・照沼ファリーザ・林良文・宮西計三・森栄喜
イタリアの映画監督・詩人・小説家のピエル・パオロ・パゾリーニ(1922-1975年)。彼の荒々しいヴァイオレンス的要素と、過激なエロティシズム表現に政治的ラジカリズムを注入した芸術創作活動と生き方は、圧倒的なカリスマ性から死後35年が経った現在でも、人々の心を捉え続けています。映画監督として、性と政治、神聖と汚穢の両極を往復する映像美とスキャンダルで1960年代のアートシーンに大きな衝撃を与えたことはよく知られておりますが、アルベルト・モラヴィアに「今世紀後半のイタリアにおける最大の詩人」と賛辞された優れた詩人でもありました。そのパゾリーニへのオマージュを個性豊かな13名の作家が表現致します。パゾリーニに捧ぐ、ロマンティックでスキャンダラスなオマージュ展をどうぞお楽しみ下さい。
直接の生【四方田犬彦】
「ぼくはさまざまな情熱を生きたが、それを知る者は少ないと知った」
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歳にて非業の死を遂げたパゾリーニは、単に『アポロンの地獄』や『ソドムの市』の映画監督だけではなかった。生涯に32の訴訟を生き、ときに獄舎に下ることも怖れなかった戦闘的知識人であり、超一級のスキャンダルメーカーであった。そして20世紀イタリアを代表する詩人の一人でもあった。倒錯と異端、絶望と涜神の間を往復したこの「直接の生」の詩的全体像が、今ようやく日本語で紹介されようとしている。
『パゾリーニ詩集』四方田犬彦訳(みすず書房)
2011年2月20日刊行
四六判上製・454頁・4725円(税込)
ISBN978-4-622-07585-1