2024年11月5日(火) 本日はヴァニラ画廊・休廊日でございます。

'14/2/3 〜 2/15  INSIDE artzine展

新画廊 展示室 A / 入場料500円 ※会期中無休

入場料500円

Jenz Dieckmann / Seth Siro Anton / Ben Newman / Trëz Orb / Mark Powell

ドイツ発の世界でも類稀なるダークアートマガジン、「inside art zine」のメインビジュアリストによる日本初のグループ展示を開催いたします。

ドイツで「inside artzine」を立ち上げた Jenz Dieckmannが中心となり、ギリシャから人気バンド「SEPTIC FLESH」を従え、稀代のダークアートを放つ「SETH SIRO ANTON」、イギリスからはユーモアとエロティシズムあふれるダークファンタジーを展開する「Ben newman」そしてフランスからは、甘美な痛覚を刺激する退廃的な作品「Trëz Orb」を迎えて、ダークアートの神髄を極める衝撃的な作品を多数展示販売いたします。


 ダークアートと評されるもの、例えばドイツ初期のロマン主義者Caspar David Friedrichの絵画は大きな脅威を人々に齎し、John Heartfieldの作品には、ダダイスティックな挑発があり、そしてH. P. Giger作品には拭い去れない不安と不条理を感じるでしょう。

 これらの作品にはひとつの共通性があります。それは観客に何かをもたらすという点です。ダークアートを自ら好んで見たい人はそれほど多くはいないと思います。中には見る事によって拒絶反応を催す人もいるでしょう。しかしダークアートは私たちに強烈な印象を残し、私たちを思考停止のまま放置することはありません。

 わかりやすい厭わしさや暴力性、タブーの破壊といった禁忌は、今日身近なマスメディアでも簡単に取り扱っている程、私たちの周りに溢れています。その中で、何が私たちの心をとらえるのか、考えなくてはなりません。私たちが月の暗面について思いを馳せる時、月の美しい面の側面に大変な醜さを持っている事を目の当たりにするように、醜さと美しさの差異と取り払ってしまうのが、アートの力だと思っています。そしてさらに、アートは全ての人の心に眠る混沌への恐怖を呼び覚ます力を持っていると感じるのです。叩き付けられるような衝撃と動揺は、私たちを混乱させるとともに非常に魅力的でもあるのです。

 私が「inside art zine」に掲載する作品は、読者をより深淵へと導くようなものを選択してきました。醜さの中に美しさがあり、その逆もまたしかり、個々人のそれぞれの深淵を見出して頂きたいと思います。

INSIDE art zine展

He will find out that ugliness is the omnipresent essence of beauty, and that it is inevitable to have the knowledge of that. The beauty of flowers, charmed by the knowledge that they are growing on a mass grave. Beauty as a menace!
Jenz Dieckmann, winter 2013

Jenz Dieckmann

Jenz Dieckmann(ジェンズ・ディークマン)

1968年ドイツ出身。
フリーランスデザイナーであるとともに、写真を使ってアート作品も手掛ける。
ダークアートマガジン「Inside artzine」編集長。

SETH SIRO ANTON (セス・シロ・アントン)

1973年、ギリシャ出身。
1989年、Christos AntoniouとSotiris Vagenasと共にメタルバンドSEPTIC FLESH結成、現在まで活動を続ける。
1990年よりDTPやデジタルデザイン、グラフィックを専門に学び、1997年から2009年にかけて、ギリシャの音楽雑誌「METAL HAMMER」のアート監修者として働く。数々の有名メタル・ロックバンドのアルバム・アートワークを担当する。アート作品は「Metro(ギリシャ)」「Dark Inspiration (香港)」「Rock Hard(フランス)」など、世界各国の数々の雑誌記事に掲載され、その作品は、絶大な人気を誇っている。
SETH SIRO ANTON
Ben Newman

Ben Newman(ベン・ニューマン)

イギリス・ロンドン出身。

幼い頃から絵を描き、手描きアニメーションを大学で学ぶ。
コンピュータゲーム会社「Free Radical Design」でタイムスプリッターシリーズを含むキャラクターデザインの仕事の傍ら、自らの創作活動の根幹として、セクシーな女性像を描き続ける。

ビザールマガジン用のイラストレーション、ホラー映画のコンセプトワーク、タトゥーデザイン、バーレスクパフォーマーのペインティング等、様々な仕事と共に、創作活動を行っている。

Trëz Orb(トレ・オーブ)

フランス・パリ出身。
写真、絵画、彫刻、映像を使用し、様々な作品を制作、フランスを始め、アメリカ、ベルギー、スペインで展覧会を開催。

アーティストNico [Fracture//Lab]と共に立ち上げた「Design from Catacombs」創設者の一人であり、映像アーティスト集団「Octopulse」のメンバーでもある。

Trëz Orb
Ben Newman

Mark Powell(マーク・パウエル)

オーストラリア、メルボルン生まれ。11歳の時にJames Gleesonの作品に出会い、18歳で本格的に絵を描き始めた。

James Gleesonの異様に有機的な風景に親しみを覚え、その光景は潜在意識に刷り込まれた。

自身の世界観を広げるにあたり、ドローイング、ペインティングの平面的な表現にフラストレーションを感じるようになり、

作品の特異性を表現する上で、スカルプチャーを制作するようになる。