この度、ヴァニラ画廊では山田参助の個展を開催いたします。
山田は90年代の大学在籍時に本格的に同人誌の制作を始め、雑誌「さぶ」にてデビュー、『どないするねん』等のコラム、『若さでムンムン』『愛と青春のハミガキ』等の連作、短編の作品を発表してきました。
単行本として『山田参助の無駄な抵抗やめましょう』『ラムネイッキ』『十代の性典
山田参助青春傑作選』『山田参助の桃色メモリー』等が刊行されています。
また、異なるペンネームでも児童書や広告イラスト等、多くの仕事を手掛けています。
その後の2013年~2018年の4年半にかけて発表した長編連載作品「あれよ星屑」(KADOKAWA)は第48回手塚治虫文化賞新生賞・日本漫画家協会賞
大賞、フランスではPrix Asie de la Critique ACBD
2020を受賞しました。
また、その連載と並行して、粋な艶笑譚『ニッポン夜枕ばなし』を発表、現在は『やる気まんまん』の新シリーズ『新やる気まんまん
オット!どっこい』を連載中です。
その漫画作品は、濃密肉厚な男性のエロティシズムを中心に、華やかで繊細な美少年や、ポップで軽やかな線で女性まで多岐にわたるキャラクター造形で、時に切なく苦しい青春の性的ノスタルジックファンタジーを、時に重厚さとコミカルさをあわせ持つ性愛含めた人間の喜悲劇まで、確かで説得力のある画力で一貫して〈生〉と〈性〉を描いています。
今回の展覧会では、『どないするねん』をはじめとした初期作品から、短編、1枚絵、大作『あれよ星屑』、最新作『新やる気まんまん
オット!どっこい』まで、その生原稿や、ラフ・資料などを共に展示いたします。
山田参助の濃密で幅広い仕事を俯瞰する貴重な機会です。