営業時間:平日 12:00~19:00 土日祝 12:00~17:00
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展示室B(展示室A/FREAKS CIRCUS人形展も共にご覧いただけます)
入場料1,000円・当日券のみ販売(ヴァニラ画廊受付にて販売)
私が絵の中に少年を描くとき、その背景が暗闇になることが多々あった。
暗闇を描く理由は、少年の姿態を強調するためであったが、そのうち、少年を表現する小道具の類は必要最小限になり、いつしか暗闇は小道具をも呑み込み、”闇”そのものでその他すべてを表現できると思うようになった。
『薔薇族』を定年退職後、フリーになってから色鉛筆を使用するようになり、ある色に出会った。その色の特性から、作品のタイトルの総称として「金色の闇」(こんじきのやみ)と名付けている。
その意味は物理的な意味ではなく、人間という生物が創り出した人の世を意味している。
そこは人間のあらゆる欲望が錯綜、錯乱し、渦巻く混沌としての世界……「光の泥海」ともいうべき、金色に濁った薄明の闇である。
そして、そこで生きざるをえない私のような人間にとって、何がその道標となるのだろうか。幸いにも私はとっくの昔に見つけている。それは私の前に若い肉体と圧倒的な美しさを纏って現れる。少年美である。
しかし、その美しさは決して手に入れる事は出来ない。ゆえに私は絵に描いてみる。美しく描くことができれば、ささやかに幸福である。
美しい彼らの、美しい瞬間を、角度を変えて繰り返し描く事はずっと続くだろう。
いつの時代も彼らは私のそばにいて、その時代の気分を纏っている。私の子供時代から、今の時代と変化を続けているが、時代が変わっても不変の美しさがある。
それは肉体そのものである。
私にとっての少年美は、そのすべてを描いてこそ、生き生きとしたものになると思っている。だから私は金色の闇の中で、その肉体の美しさを全力で描くのである。
彼らの美の瞬間はとても短いが、常に私の前に美しさの象徴として現れ、希望の光となって私を導いてくれるのである。
1942年 | 台湾に生まれる |
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1945年 | 終戦後引き揚げ、福岡市で少年時代を過ごす。 |
1961年 | 上京。大学生活にて絵を始める。 |
1965年 | 大学卒業後、5年間ブラジルに在住 |
1970年 | 帰国後独学で画家をめざす。多くのアートシーン(特にシュルレアリズムなど)に影響されるが、古代ギリシャ、ルネサンスの裸体作品やヌード写真に強くひかれる。 |
1983年 | ゲイ雑誌「薔薇族」に絵を採用され、少年愛のイラストやエッセイを担当する。 |
2001年 | 薔薇族主催による「五人展」に出品 |
2002年 | 同じく「二人展」を甲秀樹氏と開催。 |
2003年 | 定年で「薔薇族」を退社。 |
2006年 | この年まで渋谷の画廊美蕾樹にて3回の個展を開催。 |
2007年 | 渋谷の人形博物館「マリアの心臓」にて作品を発表するようになり、少女のヌード作品も描くようになる。 |
2011年 | 以後、「マリアの心臓」の他には、ヴァニラ画廊、スパンアートギャラリー、ギャラリー・オルテールなどの企画展に出品参加している。 |
2019年 | 悪性リンパ種(ステージ4)で入院治療。その後のコロナパンデミックも無事乗りきって、今はゆるやかに絵画活動を続けている。 |
2024年 | 現在の作画の傾向としては、両性具有的なヌード作品や、現代の春画にも意欲をもって挑戦している。 |