戯画というと本来は「ふざけて描いた絵、ざれ絵、風刺的な絵」を意味するが、黒戯画は少年少女の遊び戯れる情景や冒険を描いた鉛筆画を指す。これは自分が構築した幻想世界を明確な認識をもって追求できるように名づけたわけだけれど良い効果をもたらせてるように思う。黒戯画では特定の使用目的をもつ家具や玩具を多く描き込むことをひとつの特徴としてるのだが今回出展する「フェニックスの羅針盤」のフェラチオ用クッション・テーブルという物もそのひとつ。これは破壊的欲求をも同時に満たせるものとして考案した。今回の展示ではこうした黒戯画のほかCGによるカラー作品も出展。
西牧徹 Toru Nishimaki /プロフィール
1964年東京生まれ。少年・少女と玩具・食物などをモチーフに鉛筆画を制作。2003年に自らの作品を「黒戯画」と名づける。この「黒戯画」は“艶画”と“福画”に大別され、性幻想に基づくもの、キエムクーとその仲間たちの日常と冒険を描いたもので、ユートピア絵画という点で同一線上の世界となっている。
2001年/1月、渋谷アートスペース「美蕾樹」にて初個展。2002年/10月、「バースト」(コアマガジン)で作品紹介記事4ページ。11月、/南青山「土火」第二回個展2003年/10月、原宿「GALLERY-GAN.f」企画展。2004年/6月、銀座「ヴァニラ画廊」企画展示参加。 2005年/4月、銀座「ヴァニラ画廊」企画展『黒戯画展』。7月、「フラミンゴR」(三和出版)にカラー作品掲載。