"Daikichi Amano's art is a combination of Jean.Cocteau and Jacques
Cousteau"
~マリリン・マンソン~
天野大吉は、"現代の葛飾北斎"と呼ばれている。
日本で活動しているアーティストの中で、最も重要なビジュアルアーティストであり、彼の作品は日本国外からも注目されている。最近では、欧州、アメリカ、ラテンアメリカそしてオーストラリアなど世界各国で、国際的なカルトファンを獲得している。
驚きなのは、天野作品はこんなに生々しく不気味であるにも関わらず、その美しさはファンを魅了してやまない。
そしてマリリン・マンソン、ギャスパー・ノエ監督など、天野の作品は世界の著名アーチスト達の目にも触れ、絶賛されている。
天野大吉の写真群は彼の中に存在する、秘められた幻想の世界を描いている。それはアニミズム的、獣性的、そして自然の中で生じる帰先遺伝的(アタビズム)なものに由来するファンタジーであり、それが人間としての本能的な恐怖と欲望を呼び起こす
作品には世界にとって人間の体とは、その類い稀な美しさが讃えられる崇拝の対象であると共に、その肉体は自然界と融合し、奇形化したものである。木、血、骨、鱗そして羽と融合した肉体は‘エロ・グロ’へと変化し、そして最高に強烈なブラックユーモアが、このとてつもなく恐ろしいジオラマの中にくっきりと織り込まれている。
天野の映像の源流は日本文化の伝統的なアイコノグラフィーと神話にある。彼は一枚の写真の中で、女の子を伝説の生き物に化えてしまう。
天野の作品は、禁じられたものを見たいという、圧倒的な好奇心と欲望の中で、その閉ざされた扉の向こう側にあるものをさらけ出すだけでなく、皮膚の下に潜んでいる何かを私達に見せようとしている。そうすることで人間、自然そして性の間に存在する、妖気漂う恐怖に満ちた関係の深層に存在する何かを、私達に告げようとしているのである。