私は女性の顔(特に鼻と口)が好きだ。女性の鼻をつまんだり、唇をめくったり、頬を引っ張ったりという行為も大好きだ。そしてそれ以上に女性の顔そのものが好きなのだ。どうしようもなく好きなものが目の前にあったとき、そっと触れてみたいと思うのは、人間の自然な現象だ。私の場合、その対象が胸や性器ではなく、顔だっただけだ。
フェティシストを名乗る以上、自分を晒すことも必要だ。人前に出すのが恥ずかしいと、一瞬ためらってしまうくらいの生々しさがなければ、作品に説得力が足りなくなってしまう。マニアはマニアを見抜いてしまうから。
何かに対して「嫌い」とか「苦手」とか「不快」と感じるのは大事なことだ。それは自分の身を守るために必要な反応だから。もちろん克服した方がいいこともある。しかし、気をつけなければいけない。中には越えてはいけない一線、嫌いなままにしておいた方がいいこともある。
水元正也プロフィール
1984年 | 愛知県生まれ |
2007年 | 名古屋造形大学美術学科卒業 |
2009年 |
個展「子供たちは森に消えた」 (ヴァニラ画廊) |
2010年 |
個展「王子様の口づけは、まだかしら」 (ヴァニラ画廊) |
2011年 |
個展「青ざめた白い鳥」 (ヴァニラ画廊) |